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"素人のまま玄人になる" ためには?落合陽一さんの答えは・・・?

独り言
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最近、よく落合陽一さんの出ている番組や講義の動画を良く見ます。内容難しいし早口で情報量がたくさんだけど、知れば知るほど面白くなって、今では彼のヴィジョンの虜です(笑)

落合さんは人工知能云々の議論をするときによくテレビに呼ばれている印象ですが、本人の研究に関する話のほうが個人的には好きだったりします。私も理系大学院でコンピュータサイエンスを勉強していたのですが、落合さんのようにアートの切り口で物を見たり、アナログとデジタルの融合とかって事を聞いたことがありませんでした。多くの研究者は一つの世界へ没頭していく、つまりアートには目もくれず、技術だけを追ったり、アナログの観点は捨ててデジタルだけの世界に身を置くような生き方だったと思います。しかし、落合さんはいろいろな技術が生活に溶け込んでいく、あらゆる分野がシームレスに、融合していくような考えを持っている印象を持ちます。それはSF映画のようであり、でも現実からかけ離れすぎていなくて、ギリギリその世界にいることが想像できる「良い距離感」にある未来図のような。

どうやったらそういった発想ができるのか?その答えを探していると、ヒントらしきものを見つけました。以下の動画がとても参考になりました。

素人のまま玄人になろう


mastLT #6 14 落合陽一 素人のまま玄人になろう。研究のすすめ

この動画で落合さんがおっしゃっていたことは、一つのことを続けていると(玄人に近づけば近づくほど)、考え方が凝り固まってしまう、ということ。たしかに、私も学部時代から大学院卒業まで研究テーマはほとんど変わらず、一つのことをやってきましたが、後半は細かい技術的な問題とばかり向き合ってしまい、学会等で発表しても聴衆には「ふ~ん」というリアクションだけで共感を得られることはできませんでした。ときには課題・本質からずれてしまうこともありました。そういった袋小路に入らないために、「素人の発想」が大事だ、ということです。技術的なことを良く知らない映画監督がSF作品で描く未来がとても魅力的だったり、外部から来た製品のことを知らないマネージャーが既存メンバーではできないヴィジョンを描き出したりするのがそれなのかなと理解しました。

同じ考えを持つ金出武雄先生

この考え方を書いた本を、昔読んだことがあります。以下の本です。

素人のように考え、玄人として実行する―問題解決のメタ技術

素人のように考え、玄人として実行する―問題解決のメタ技術

 

 カーネギーメロン大学の教授であり(現在は違うかも)、コンピュータビジョンの研究では日本人の第一人者として有名な金出武雄先生の本です。金出先生も落合先生も、素人発想が大事だと説明しています。そしてさらに、玄人のように実行・実装することが大事だという点も共通しています。素人のような柔軟な発想に、最新鋭の技術を駆使した実装技術を兼ね備えれば、新しい世界を作ることができるということなんでしょう。近年の技術の発展により可能になったこともたくさんあります、つまり「今ならできる」ということもたくさんあるので、素人思考と玄人技術の両方を組み合わせることが大切なんですね。

素人思考を維持するためには?

上で紹介した動画の最後の質疑応答で、興味深い部分がありました。ある学生が以下の質問をしました。

「素人の思考を維持するために、落合先生は何をしていますか?」

これに対する落合さんの回答が、自分にとっては衝撃的でした。回答は以下の通り。

「毎年、研究テーマを変えています」

上にも書きましたが、今までの研究者というのは、一つのテーマを突き詰めるやり方がほとんどでした。でも落合さんは違った。研究テーマを変えることで、半ば無理やり素人発想を維持しているとのことです。これが魔法を生む秘訣・・・

補足説明として、例えば去年は音、今年は光のように研究テーマは変えるけど、コア技術である「波」の部分は変えていない、これが玄人実行の所以、とおっしゃっていました。それでも私にとっては衝撃的な回答でした。振り返って見ると、私は、例えば就職活動で「君の研究テーマは?」と聞かれたときに、一つのテーマで一貫性を持ってがんばってきたみたいなことを言うために意地になっていたのかもしれない。また、継続することで当然技術的に詳しくなるため、それに浮かれていたのかもしれない。でも一番大事な「発想」の部分を見落としていた。良い発想をするためには、既存の考えや積み重ねをぶっ壊す勇気が必要だったのかもしれない。私にはそれができなかった(というより気付かなかった)。

まとめ

机上で突き詰めるだけでは新しいものを生み出すことができないと言われている昨今、固定概念に縛られない素人思考はとても大切だと思った。そしてその思考を維持するためにリスクを恐れず次々に新しい世界へ飛び込む落合さんは心底すごいと思う。自分も毎日同じような仕事をして、会社のローカルな考え方に縛られるのではなく、無理やりにでも自分を外の、新しい世界に置いて、発想することを意識しようと思った。そのほうがきっと楽しい未来が待っているはず。